遠州三十三観音霊場   第二十八番~第三十三番
 
第二十八番 第二十九番
宝玉山 龍秀院 八幡山 法雲寺
千手観世音菩薩 聖観世音菩薩
大永元年(1521)当院二世機堂宗鑑和尚によって開創。
宗鑑和尚6才の時、大きな台風で木曽川が氾濫し、全村が海へ押し流される大災害が起った。
その折、父母共々家ごと濁流にのみこまれたが、たまたま目の前を流れる木切れに夢中に捕まり一人岸に打ち上げられ助かった。

その木切れは単なる木切れではなく千手観音を祀った厨子であった、宗鑑和尚はその霊験に驚き12歳の時出家、26歳の時観音さま報恩のため、また濁流で亡くなった父母追善の為に一宇を建立。

本師、可睡斎九世潜龍慧湛和尚を開山に請し、自らは二世に下がり龍秀院の基を礎いたとされる。


札所本尊千手観世音菩薩は又の名を良縁観音とも呼ばれ、災難厄除けと共に、よく良縁を授けてくれる観音さまでもある。
開創は寺伝によると寛永十一年(1634年)、道元禅師により第二十一世新豊院四世・観天是音大和尚とある。

 その後、近代に至り卍山鉄山大和尚は法地に昇格、法地開山により第十世先代住職清巌良規大和尚によって本堂建立、開山堂、牌堂、庫裡を増築とあります。

寺院には地域の衆生を守護下さる仏神、豊川稲荷の分身豊栄稲荷と痴呆除け不老楽逝観音を安置し、寺門地域の繁栄を祈念している。

早春から初夏にかけてウメ、桜、藤、ツツジ、紫陽花の花が咲き競い、特に梅雨時の紫陽花は初夏の風物詩として賑わう、寺は別名あじさい寺とも呼ばれている。
平成22年11月27日 平成22年11月28日
第三十番  第三十一番
萬松山 可睡斎 賽林山 成金寺
聖観世音菩薩 七観世音菩薩
開創は、今からおよそ620有余年前に、恕仲天誾禅師が開いた寺で、万松山東陽軒と名づけたのがその始まりとされている。

降って十一代の仙麟等膳和尚は、幼い家康を戦乱から救いだし岡崎城に送ったことがあり、後に永禄11年(1568)家康が浜松城主となった折り、報恩の為に等膳和尚を城に招いた。

その席上でコクリコクリと無心にいねむりをする和尚を見て家康公はにっこりせられ『和尚我れを見ること愛児の如し。

故に安心して眠る。われその親密の情を喜ぶ、和尚睡る可し』と言ってそれ以来「可睡和尚」と愛称せられ、後に寺号も万松山可睡斎と改め後に十万石の待遇と徳川幕府最初の総録司という職を与えられた。


火防の神、三尺坊大権現のお寺として内外に有名。またぼたんのお寺として遠近に知られるそうです。
寺伝によると、唯一残った過去帳に「当寺開基慈覚大師道場」とあり、元は天台宗のお寺であったと推察され、現在は曹洞宗に改宗されている。

寺は可睡斎二十一世貴外霊育大和尚によって開山草創され、法地開山は寛政元年(1789年)に示寂された可睡斎三十三世道山守賢大和尚となっている。

寺名は、当寺に葬られている戦国時代の武将都築惣左衛門尉秀綱の法名が「霊松寺殿法玉成金大居士」であるところから付けられたものである。

札所本尊観音像は、馬込川より出現されたもので、一本造りのこの観音さまは年輪などの様子から木の芯の部分だけを使用して造られた像と解っており、このような作像法は平安時代以前のものであろうと推測されている。
平成22年11月28日 平成22年11月27日
第三十二番
鹿苑山 香勝寺
白龍頭観世音菩薩
天文十四年(1545年)二月十八日、一ノ宮領主、武藤刑部守氏定公が寺領を寄付。

崇信寺八世全忠大和尚を歓請し開山。

山内には数万株のききようがあるところから寺は別名ききょう寺とも呼ばれ、日本三大ききょう寺の一つと云われる。

現在寺では15種類4万株以上が植えられている。

ご本尊白龍頭観世音菩薩は、大正時代の中頃、草ヶ谷の観音坂をある行者が通りかかった時に「この土中には観音さまが埋まっておられるので、すみやかに掘り出して供養なされるがよい」と申された。
その地主は病に伏していたが、掘り出して供養したところ、病は癒え、商いは繁盛したと言う。
平成22年11月28日
第三十三番
実谷山 極楽寺
聖観世音菩薩
養老年間(712年頃)行基菩薩によって開創。

ご本尊阿弥陀如来は行基菩薩みずから刻まれたと伝えられている。

平安時代には天台の教義を修められた高僧恵心僧都がここに巡錫、一時は大いに隆昌したがその後寺運は衰微してしまった。

しかし、寛永6年(1629年)可睡斎二十一世貴外嶺育和尚は極楽寺の衰退を惜しみ、堂宇を再建、曹洞宗に改宗して禅風を賑わうに至り寺運は飛躍的に興隆した。

寺は別名あじさい寺と呼ばれ、境内には30種類13000株が6月初旬~7月上旬にかけて咲き誇る。

お寺さんに到着するとバスが1台停まっていました。
私にとってはいやな予感。。。。。

30分ほどまって結願のご朱印を頂きました。
平成22年11月28日
観音霊場の旅トップに戻る