駿河一国観音霊場   第一番~第九番
 
第一番 第二番
音羽山  清水寺 池澤山  東光寺
千手観世音菩薩 千手観世音菩薩
神亀三年(726年)、行基の創建とされる。

弘仁八年(817年)、弘法大師が巡鍚の途次、寺を中興したという。

また、正歴二年(991年)、花山法皇は戒師仏眼上人を随えて東国巡幸の際、この寺が霊験ある寺と聞いて勅願所とし、寺領千石を寄進された。

その後、源頼朝が武運長久と天下太平を祈り、建久元年(1190年)に祈願所としている。
天長七年(830年)、慈覚大師が開いたという天台宗のお寺さんです。

室町時代に今川氏歴代の保護を受けた。

永録十二年(1569年)、武田氏の侵攻によって武田海賊衆の支配するところとなったが、のち兵火に遭って焼失した。

現在の本堂は寛文七年(1667年)、田中城主・西尾隠岐守が施主となって建立されたもの。
平成23年4月29日 平成23年4月29日
第三番  第四番
千葉山  智満寺 広峰山  清林寺
千手観世音菩薩 聖観世音菩薩
開山は広智菩薩という。

本尊の千手観音は光仁天皇(770~781年)の勅命によって安置された。

鎌倉時代、源頼朝が篤く信仰し、伽藍が再建された。

勤学道場としても知られる。

現在の伽藍は天正十七年(1589年)、駿府浅間神社別当の舜海が再建した。
(平成の大修理の最中でした)

六番・満願寺さんのご朱印も頂けます。
寺伝によると、慶雲二年(705年)に、奈良東大寺の義淵僧正が寺を開いたと伝えられる。

昔は正法寺と呼ばれ華厳宗の寺であったという。

正法寺は鎌倉末期から南北朝の初めころ兵火により大伽藍を焼失したといわれる。

その後、慶長十七年(1612年)、田中城主・水野監物が元の伽藍があったところに観音堂を建立したという。

このお堂もやがて衰退したため、祖海和尚が一宇を建立して再興した。
これが曹洞宗清林寺であった。
平成23年4月29日 平成23年4月29日
第五番 第六番 第七番
竜池山  洞雲寺
(元長谷寺)
村岡山  満願寺 普門山  補陀洛寺
如意輪観世音菩薩 聖観世音菩薩 馬頭観世音菩薩
寺伝によると、神亀五年(728年)、聖武天皇の開創という。

永正七年(1510年)、本寺である林叟院(焼津)の天祖龍禅師によって改創され曹洞宗となる。

天正十八年(1590年)に豊臣秀吉により寺領を安堵されている。

慶長五年(1600年)、徳川家康が関が原の合戦の途中、この寺に一泊した。

合戦に勝利しての帰路、再びこの寺に一泊して寺領を加増させたという話が伝わっている。
寺伝によると、御本尊は聖一観音といわれ、もと鎌倉の村岡村の杉山寺に安置されていたという。

今から650年前、新田義貞が鎌倉を攻め北条高時を亡ぼした時杉山寺も戦火によって焼かれた。

この時、ある者が本尊を持ち出したが、誤って滑川に落としてしまった。

尊像は海に流れ、焼津当目の浜の巨岩(こらを観音岩という)の上にたどりつき、この観音を土地のものが拾い上げ、一寺を建立して安置したのがはじまりという。

現在は無住です。
補陀洛寺は今川氏興亡の地として知られる歴史の地・花倉にあります。

途中には「花倉の乱」で知られた「偏照寺」があります。
(花倉の乱(はなくらのらん、花蔵、はなぐらとも)は、戦国時代の天文五年(1536年)に起きた、駿河国の守護大名、戦国大名でもある今川氏のお家騒動。
「花倉」とは、静岡県藤枝市の地名で、玄広恵探らが挙兵した地にちなむ、あるいは恵探は「花蔵殿」と呼ばれていたからとも云われる。
嫡流の栴岳承芳(今川義元)らが勝利し終結。)


梵鯨和尚が開いた寺といわれている。
梵鯨和尚とはどんな人物か、また寺の由緒も定かではないとのことです。
平成23年4月29日 平成23年4月29日 平成23年4月29日
第八番 第九番
谷川山  梅林院
(元神入寺)
普門山  観音寺
聖観世音菩薩 聖観世音菩薩
真言宗に属する寺であったと伝えられるが、創立については定かではない。

かつて、今の寺の奥に会下段と地名があり、昔の寺と関係あるという。

長亭二年(1488年)、地元の今川家臣朝比奈某によって、曹洞宗とし、榛原群榛原町坂口出身で高尾山石雲院七哲の一人、界巌繁越が開山したもの。

観音像は木喰上人の作、もとは神入寺にあったもので、神入寺は廃寺となり檀家の創意によって梅林寺境内に移され観音堂として保存されている。
鎌倉時代に源頼朝が石橋山の合戦に敗れ、二流山に退陣する時、安達盛長という武将が石橋山に祀られていた観音様を背負って戦場を逃げ廻り、ようやく下当間に落ち着いた。

自分が逃げられたのは、この観音様のお陰であるとして、お堂を建て戦場で命を落とした人々の供養をしたと伝えられている。

「堂間の観音さん」として親しまれている。

現在は無住で檀家さんが持ち回りで管理されています。
平成23年4月29日 平成23年4月29日
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